ダイエットしてもなかなか改善できない「ぽっこりお腹」。体重は減ったのに、ぽっこりは変わらずそのままという場合もあるようです。お腹の部分痩せは難しい……と感じている方も多いのではないでしょうか。
筋トレをしても成果が出ないと感じているなら、ヨガにチャレンジしてみませんか?この記事では、お腹を引き締めるヨガのポーズについて解説します。動画もありますので、ぜひトライしてみてください。
ぽっこりお腹の3つの原因
お腹がぽっこりと出てしまう主な原因は、3つあります。
皮下脂肪が多い
皮下脂肪は皮膚のすぐ下にある皮下組織につく脂肪で、お腹だけでなく、太ももやお尻など下半身につきやすいのが特徴です。いわゆる「洋ナシ型肥満」になるパターンです。皮下脂肪によるお腹のぽっこりは、女性に比較的多く見られます。女性ホルモンの影響で、男性よりも皮下脂肪がつきやすいためです。
皮下脂肪はつくまでに時間がかかりますが、いったんついてしまうと落ちにくいという特性があります。
お腹まわりのたるみを指でしっかりつかめる場合は、皮下脂肪によるぽっこりお腹の可能性が高いでしょう。
内臓脂肪が多い
内臓脂肪は、腹筋の内側、胃や腸などの臓器の周りにつく脂肪です。おへそ周りがぽっこりと出た、いわゆる「リンゴ型肥満」になるのが特徴で、男性に比較的多く見られます。食べ過ぎや飲み過ぎ、運動不足などが原因になります。内臓脂肪は、糖尿病や高血圧などのリスクを高める原因になることが分かっています。
内臓脂肪はつきやすい一方で、運動や食事療法で落としやすいという特性があります。
内臓下垂になっている
腹筋が弱いと筋肉で内臓を支えきれません。その結果、内臓が本来あるべき位置から下がってしまい、下腹がぽっこりと出た状態になります。
お腹に効く動きとは
ここからは、お腹の筋肉を引き締める運動について解説します。
腹筋運動はアウターマッスルに効く
お腹を引き締める運動といえば、まずは腹筋運動が思いつくのではないでしょうか。あお向けになって膝を曲げて、上体を起こす運動です。
これは、主に腹直筋を鍛える動きになります。腹直筋とはいわゆる「シックスパック」と呼ばれる部分で、腹部の中央にあるアウターマッスルです。
ヨガはインナーマッスルにも効く
腹部の筋肉には、腹直筋のほかに外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋があります。腹直筋と外腹斜筋はアウターマッスル、内腹斜筋と腹横筋はインナーマッスルです。
腹斜筋は身体をひねる動きと体幹の固定に関わる筋肉で、見た目にはくびれをつくる効果があります。腹横筋は内臓を覆うようにつく筋肉で、内臓の位置や便通に影響があります。「天然のコルセット」とも呼ばれています。
ヨガは、内腹斜筋や腹横筋といったインナーマッスルにも効く動きが数多くあります。インナーマッスルは身体を支える働きがあり、鍛えることで基礎代謝がアップして体脂肪の減少にも役立つといわれています。
お腹を引き締めるヨガのポーズ3選【動画付き】
ぽっこりお腹を引き締めるヨガのポーズについて解説していきます。動画も参考にしながら行ってください。
ダウンドッグのポーズ
ヨガの基本ポーズの一つで、「下向きの犬のポーズ」などとも呼ばれます。犬が前足を踏ん張り、頭を地面につけるようにしながら伸びをする姿に似ていることが名前の由来です。
【やり方】
- 肩の下に手、骨盤の下に膝がくる位置でよつんばいになります。手の位置は肩幅、膝の位置は座骨の幅を取ります。
- 手の位置を手のひら二枚分前に移動して、爪先を立てます。
- しっかりと床を押しながら、背中を伸ばしてお尻を持ち上げます。
- 両脇と背中が伸びているのを感じながら、膝の裏を伸ばしてかかとを下ろします。
- 鼻から吸い、鼻から吐く呼吸をゆっくり繰り返します。
- 動画ではダウンドッグのポーズでのストレッチなどもご紹介しています。ぜひトライしてみてください!
トラのポーズ
トラのポーズはインナーマッスルを鍛えることができ、ぽっこりお腹の引き締めに役立ちます。基礎代謝が上がるので、ダイエット全般に効果的です。
【やり方】
- 肩の下に手、骨盤の下に膝がくる位置でよつんばいになります。手の位置は肩幅、膝の位置は座骨の幅を取ります。
- 左足をゆっくり後ろに蹴り出します。背中は反らさず、まっすぐをキープします。
- 息を吸いながら、左足を斜め後ろに伸ばします。このとき、腰が反らないように気を付けます。
- 息を吐きながら、左足の膝をおでこに引き寄せます。このとき、おへそを見るような感じで背中を丸めます。
- 2から4の動きを3セット繰り返し、右足も同様に行います。
横向きの板のポーズ
横向きの板のポーズは、主に腹斜筋や腹横筋を鍛えることができます。ウエストを引き締め、くびれをつくるのに効果的です。よつんばいから横向きになる手順は、ぜひ動画で確認してください。
【やり方】
- 肩の下に手、骨盤の下に膝がくる位置でよつんばいになります。手の位置は肩幅、膝の位置は座骨の幅を取ります。
- 右足を後ろに伸ばし、爪先を立てます。
- 左足の膝を支点にして、足先を後ろ側に返して爪先を立てます。
- 身体をゆっくりと右向きに回転します。右手は骨盤に添え、左手は肩の真下にあることを確認します。
- 右手をゆっくりと上に伸ばし、目線は指の先を見るようにします。
- 余裕があれば、右手を右耳のそばまで伸ばし、右の体側を伸ばします。
- さらにチャレンジできる場合は、右足も上げてみましょう。
- 3回呼吸を繰り返し、ゆっくり右足を下ろし、次に右手を下ろしてよつんばいのポーズに戻ります。
- 反対側も同様に行います。
まとめ
お腹周辺の引き締めができるヨガのポーズはこれ以外にも多くあり、続けるとお腹周りが引き締まってきます。体幹が強化され、姿勢も美しくなるなどさまざまなメリットがあります。ぜひチャレンジしてみてください。