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基礎代謝を簡単に上げるには?太りにくい体をつくる方法を紹介

基礎代謝を上げるとさまざまなメリットがあると聞いたことがありませんか?年齢を重ねるほど基礎代謝量は低下するといわれています。

そもそも基礎代謝とは何なのか、基礎代謝を上げて太りにくい体をつくるにはどうしたらいいのか、おすすめの方法を運動面、食事面に注目して紹介します。

知っているようで知らない基礎代謝のこと

基礎代謝という言葉は知っているけれど何を意味するのか実はよくわからないという人もいるのではないでしょうか。ここでは基礎代謝とはそもそも何なのかわかりやすく説明します。

基礎代謝には男女差や年齢差がある

基礎代謝とは活動をせずに体がじっとしている状態で消費されるエネルギーを指します。主に、人間が生きていくうえで必要不可欠な心拍、呼吸、体温など生命維持のために消費されるエネルギー量のことです。

1日に消費される基礎代謝量は年齢や男性か女性か、また、どれくらいの体重かによって変わります。性別を問わず年齢を重ねるにしたがって基礎代謝量は低下していくといわれています。個人差もあるため基礎代謝量を正確に知るのは難しいといえますが、以下に紹介する日本人の年代別基礎代謝基準値から推定が可能です。

〈参照体重における基礎代謝量/男性〉

年齢(歳) 基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重(kg) 基礎代謝量(kcal/日)
18-29 23.7 64.5 1,530
30-49 22.5 68.1 1,530
50-64 21.8 68.0 1,480
65-74 21.6 65.0 1,400
75以上 21.5 59.6 1,280

〈参照体重における基礎代謝量/女性〉

年齢(歳) 基礎代謝基準値
(kcal/kg体重/日)
参照体重(kg) 基礎代謝量(kcal/日)
18-29 22.1 50.3 1,110
30-49 21.9 53.0 1,160
50-64 20.7 53.8 1,110
65-74 20.7 52.1 1,080
75以上 20.7 48.8 1,010

例えば、35歳の男性の場合は体重当たりの1日の基礎代謝量基準値が22.5kcalなので、体重が65kgなら基礎代謝量の推定値は約1463kcalになります。35歳の女性の場合は1日の基礎代謝量基準値が21.9kcalなので、体重が50kgなら基礎代謝量の推定値は1,095kcalです。

基礎代謝を上げることはできるの?

子ども時代は体の成長に多くのエネルギーを必要とするため、1kg当たりの基礎代謝量は成人と比べてはるかに高くなっています。1-2歳時は1kg当たり59.7-61.0kcalあったのが18-29歳で22.1-23.7kcal、70歳以上で20.7-21.5kcalと年齢とともに徐々に下がってしまいます。

人間の体はさまざまな臓器や組織で構成されていますが、安静時の代謝量はそれぞれ大きく異なります。代謝量が高いのは心臓や脳、肝臓などの臓器です。手足の筋肉や腹筋、背筋など骨格筋の代謝量は臓器よりも低いものの脂肪組織よりは高くなっています。

基礎代謝量が年齢とともに低下してしまうのは各臓器の代謝率低下も要因ではありますが、骨格筋量の減少が主な原因だとされています。

適度な運動で筋肉量を維持できれば基礎代謝量が著しく低下するのを防ぎ、基礎代謝量を上げられる可能性があります。

基礎代謝を上げるメリット!ダイエットとの関係は?

「10代のころはいくら食べても太らなかったのに……」「食べる量は変わらないのに20歳を過ぎたら太りやすくなった」といった声はよく聞きます。基礎代謝について知ると太りやすくなる要因の一つに基礎代謝の低下があるとわかります。

肥満を防ぎ若いころの体形を維持するにはどうしたらいいのでしょうか。まず、筋肉量を維持するために運動をして基礎代謝がこれ以上下がらないようにする方法があります。しかし、太りにくい体、自分にとってちょうどいい体重を維持するためには基礎代謝だけに目を向けていたのでは足りません。次では体重が増えてしまう仕組みから基礎代謝について考えてみます。

太りにくい体をつくるには総エネルギー消費量に注目!

体重の増加に悩んでいたりダイエットを始めようとしたりしている人は体重が増減する仕組みをまず知りましょう。

体重増減のカギを握っているのはエネルギー摂取量とエネルギー消費量のバランスです。体重が増えてしまうのは摂取量が消費量を上回るとき。逆に、摂取量より消費量が多くなれば体重は減少します。仕組みはそうですが、痩せたいからといって食べない選択をしてエネルギー摂取量を減らすのはよくありません。健康的に太りにくい体をつくるにはエネルギー消費量をいかに増やすかが重要です。

人間が消費する1日の総エネルギー消費量は①基礎代謝量(約60%)、②食事誘発性熱産生(約10%)、③身体活動量(約30%)の3つに分類されます。

総エネルギー消費量に占める割合が一番高いのは基礎代謝で60%もあります。ただし、これは安静時のエネルギー消費量であり、もともとの体格によるので自分の意思で劇的にアップさせるのは難しいといえます。できるのは基礎代謝を上げるために地道に筋肉量を増やすことです。

2番目に紹介した食事誘発性熱産生とは食事をした後に増える代謝量を指します。これは体内で栄養素が分解されるときに一部が熱となり消費されるためなので、毎日のエネルギー摂取量が変わらなければそれほど数値が変動するわけではありません。ただ、加齢や運動不足で筋肉が衰えると基礎代謝同様、食事後の代謝量も低下します。筋肉量を増やしたり食べ物をよく噛んで食べたりすると食事誘発性熱産生を高められるといわれています。

3番目に紹介した身体活動量には、運動による活動だけでなく家事や通勤など生活活動量も含まれます。運動を習慣化するとある程度の身体活動量を確保できますが、仕事や家事など日常生活でも体をよく動かせば身体活動量を高められます。身体活動量は総エネルギー消費量の30%ですが、活動量は自分の意思で自由にコントロールできるためエネルギー量を増やすに当たって重要なポイントとなります。

運動・食事・生活習慣に注目して基礎代謝を上げよう!

筋肉量をどのように維持するかも含め、運動や食事面から基礎代謝を上げて太りにくい体をつくる方法を紹介します。

適度な運動をする

筋肉量は運動によって増やせますが短期間ですぐ効果が出るわけではありません。無理のない範囲で自分が続けやすい方法を見つけましょう。

筋肉量を増やすのにまずおすすめなのが筋トレです。ダンベルやマシンを使う筋トレもありますが家で手軽にできるのはスクワット、腕立て伏せ、腹筋、背筋の4種目です。それぞれ10回ずつを1セットとして1日に1~3セット行いましょう。筋トレは毎日行うのではなく週に2~3回のペースが有効とされています。

筋トレとあわせて、ウォーキングやジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を取り入れると体脂肪の減少が期待できます。脂肪を燃焼させるためには、ウォーキングの場合は息が弾むくらいの速度で1回30分程度、週に3~4回が目安です。

自律神経を整えるのにいいとされるストレッチもおすすめです。ストレッチで血流が良くなると交感神経が優位になり、代謝も上がりやすくなります。

多忙で運動がなかなかできない場合は、生活での活動量の増加を心掛けましょう。昼食後の散歩、駅では階段を利用する、遠くのスーパーで買い物して歩く量を増やすなどもいい方法です。

バランスの取れた食事、体が温まる食材

体内に取り入れた栄養素を分解するために食事後は代謝量が増えると紹介しました。その際、よく噛んで食べると代謝がより高まるとされています。食事はサプリメントやスムージーなどで簡単に済ませるのではなく、バランスの取れた献立で3食きちんとよく噛んで食べることが大切です。

夏は冷たい飲み物、冷たい食べ物ばかりになってしまいがちです。最近は一年中、冷たい飲み物を飲む人もいます。冷たい飲み物、食べ物は体温を下げ内臓の働きにマイナスの影響を与えてしまいます。なるべく体が温まる飲み物、食べ物を摂るようにしましょう。

体を温めてくれる食材を積極的に取り入れるのも良い方法です。おすすめの食材にはにんじん、れんこん、ごぼう、しょうが、かぼちゃなどの根菜類、肉や魚といったたんぱく質食材、味噌や納豆などの発酵食品、ビタミンEを含むナッツ類やアボカドなどがあります。

筋肉量を維持して基礎代謝を高めるためにはたんぱく質の摂取も大切です。

生活習慣の改善

基礎代謝を上げるには、体温を上げたり、自律神経を整えたりするのも効果的です。忙しいからとシャワーで済ませず、お風呂に毎日入って体全体を温める、朝起きたらコップ1杯の水を飲む、十分な睡眠を心掛ける、ストレスをため込まないようにするなど生活習慣全体の見直しにもトライしてみましょう。

まとめ

基礎代謝とは安静にしている状態で消費されるエネルギー量のこと。年齢を重ねるほど基礎代謝量は低下するといわれています。原因のひとつとして手足の筋肉や腹筋、背筋など骨格筋量の減少があるので、適度な運動を心掛け基礎代謝が低下するのを防ぎ太りにくい体をつくりましょう。おすすめなのは家で手軽にできるスクワット、腕立て伏せなどの筋トレや、ウォーキングなどの有酸素運動、ストレッチなどです。体が温まる食べ物を積極的に摂り生活習慣の改善で自律神経を整えるのも基礎代謝を上げるのに役立ちます。

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