ファイトケミカルスと腸内マイクロバイオームの関係
お互いにサポートし合う関係
健康のカギを握る「腸内マイクロバイオーム」と植物のちから「ファイトケミカルス」は、お互いにサポートし合う深い関係にあることがわかっています。
ファイトケミカルスが利用されていない?
ファイトケミカルスは体にとって有用な成分ですが、実はそのままの形だと、体内で利用することが難しいことがわかっています。ファイトケミカルスの中には、転換率の低いものがあり、フラボノイドは約20%しか利用されていません。せっかく野菜や果物を摂取したのに、十分に利用されていないのは、もったいないことです。
腸内細菌がファイトケミカルスを分解・転換!
実はファイトケミカルスが体内で利用されるためには、体内で利用できる代謝産物に分解・転換される必要があります。この体内での利用効率を上げてくれるのが、腸内細菌だったのです。
重要なのは腸内マイクロバイオームの多様性
数千~数万種類あると言われているファイトケミカルスを分解・転換するためには、腸内マイクロバイオームの多様性も重要になってきます。たくさんの種類の腸内細菌が、たくさんの種類のファイトケミカルスを分解・転換し、体内で利用できる物質にしてくれるからです。よって、多様性のある、良い腸内マイクロバイオームを目指していくことが大切です。
ファイトケミカルスが腸内細菌の生育をサポート
次に、ファイトケミカルスが腸内マイクロバイオームにおいて重要な働きをしていることもわかってきました。実はファイトケミカルスは、腸内細菌の生育をサポートする物質となり、善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす働きを担っていたのです。これによって、腸内細菌を良いバランスに調整し、良い腸内マイクロバイオームへと導いてくれるのです。
ファイトケミカルスの多様性が重要
腸内マイクロバイオームの多様性がファイトケミカルスの分解・転換に必要だったように、ファイトケミカルスの多様性もまた、腸内マイクロバイオームにとって大切です。なぜなら、腸内にさまざまな種類のファイトケミカルスがあることで、さまざまな腸内細菌の生育をサポートできるようになるからです。ファイトケミカルスの多様性が、腸内マイクロバイオームの多様性をもたらしてくれるのです。このように、腸内マイクロバイオームとファイトケミカルスはお互いにサポートし合っている深い関係にあります。私たちの健康を考える上でも、見逃せない相関関係だと言えるでしょう。