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幸せホルモン「セロトニン」とは?増やす方法と食べ物

幸せホルモンと呼ばれる「セロトニン」は、安定的な精神を保つために欠かせません。本記事ではセロトニンの役割や増やすメリット、セロトニンを増やす方法や食べ物について解説します。

セロトニンとは?

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれるほど、ストレスや心の安定と綿密に関わっているホルモンの一つです。では、セロトニンはどのように分泌されるのか、またどのような役割があるのかを解説します。

別名「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンとは

脳内には約1,000億個の神経伝達物質が存在すると言われており、セロトニンは神経伝達物質の一つです。膨大な数の神経伝達物質は、お互いに情報をバトンのように渡し、体の機能が働くように指令を出します。セロトニンは脳内の神経伝達物質であるドーパミンとノルアドレナリンの情報をコントロールし、精神を安定させる役割を持っています。

セロトニンの役割は?

セロトニンはいわばドーパミンとノルアドレナリンの調節役です。ドーパミンは喜びや快楽をもたらし、ノルアドレナリンは恐怖や驚きなどストレスがかかったときに分泌量が増えると言われています。それぞれの役割を見ると「ドーパミンが多いほどいいのでは?」と思うかもしれません。しかし、ドーパミンの分泌が増えすぎるとアルコール依存症やギャンブル依存症など、快楽を得るために歯止めが効かなくなる可能性があります。また、ノルアドレナリンは増えすぎるとヒステリーやパニックを起こす可能性も考えられます。そのため、2つのホルモンバランスを正しくコントロールする、セロトニンが必要不可欠なのです。

セロトニンの分泌量は男女で違いがある

一般的に女性と比較すると男性の方がセロトニンを分泌する能力が高いと言われています。セロトニンは女性ホルモンの影響を受けて増減するためです。排卵日までに増加するエストロゲンはセロトニンの分泌を促しますが、排卵後はエストロゲンの減少とともにセロトニンも減少します。生理前にPMSなどの症状が現れたり、ドカ食い、衝動買いなどの行動が現れたりしやすいのは、このためです。セロトニンを増やすことは、PMSの症状改善やメンタルの安定に役立つでしょう。

セロトニンを増やすメリット

セロトニンを増やすとメンタル面で大きなメリットがあると言われています。反対に、セロトニンの分泌量が低下するとさまざまな弊害が起こる可能性があります。セロトニンを増やす重要性やセロトニンのメリットを解説します。

精神が安定する

セロトニンはドーパミンが増えすぎて興奮したり、ノルアドレナリンが増えすぎて攻撃的になったりするのを抑制してくれるため、精神が安定します。セロトニンが分泌されることでリラックス効果が期待できるので、ストレスが緩和されるでしょう。また、感情の起伏が少なくなれば、落ち着いて物事に取り組めます。人の体内には一定量のセロトニンが存在しますが、生活習慣の乱れによってセロトニンの分泌量が減るとイライラや向上心の低下、やる気の低下などの状態に陥る可能性があり、放っておくとうつ状態になる可能性もゼロではありません。実際に精神疾患に用いられる抗精神病薬はセロトニンに作用する効果があることからも、セロトニンが精神の安定に与える影響力の大きさがわかります。

頭の回転がよくなる

セロトニンは脳内でさまざまなデータを伝える神経伝達物質なので、セロトニンが多く働くと脳も活発に働くと言われています。そのため、セロトニンの分泌量が増えると頭の回転がよくなり、直感力がアップする効果が期待できるでしょう。頭の回転がよくなると、アイデアが生まれやすくなったり、物事を判断するスピードが高まったりするなど、仕事の業務効率化に役立ちます。また、相手の言いたいことを汲み取りながら、上手に会話を組み立てられれば、コミュニケーションの円滑化にもつながるでしょう。

セロトニンの増やし方

生活習慣を見直して改善することによって、セロトニンの分泌を増やせると言われています。セロトニンを増やすためには、日頃からどのようなことを心がければいいのか解説します。

適度な運動を心がける

適度な運動は脳を活性化させ、セロトニンの分泌を促すと言われています。ハードな運動は体に負荷をかけるほか、肌や体がダメージを受ける酸化ストレスの原因となる可能性があるので、単調な有酸素運動がおすすめです。たとえばウォーキングやサイクリングなど、時間をかけても息が上がらないくらいの運動を選ぶと続けやすいでしょう。友人や家族と会話しながら軽いランニングなどを行うと、コミュニケーションがさらに脳を活性化してセロトニンの分泌を促してくれるほか、日光を浴びるとセロトニンの分泌量が増える効果が期待できます。

感情が動くものに触れる

セロトニンは喜びや快楽をもたらすドーパミンと、ストレスと戦うノルアドレナリンをコントロールする役割を持っているため、感情が動くものに触れると感情のバランスを取るためにセロトニンが分泌されやすくなると言われています。美術館や映画館に足を運ぶことは、いい気分転換にもなるのでおすすめです。また、涙はストレスを緩和しリラックスさせてくれたり、眠りにつきやすくなったりする効果が期待できると言われています。あえて感動するドラマや映画を選んで「涙活」すると、リフレッシュできるかもしれません。

睡眠を取る

睡眠時間が不足していたり、睡眠の質が低下していたりするなど、睡眠不足の状態にあるとセロトニンの分泌量が減り、脳の機能が低下すると言われています。また、セロトニンが減少すると睡眠に大きく関わるホルモンである「メラトニン」の分泌も減少します。そのため、なかなか眠れなくなり、さらにセロトニンの分泌が減少するという悪循環に陥ってしまう可能性もゼロではありません。

セロトニンはもちろん、メラトニンの分泌量を減らさないためには、最低でも6〜7時間は睡眠時間を確保するのがおすすめです。まとまった睡眠時間がなかなか取れない人は、睡眠の質にこだわってみてください。たとえば、寝る前にスマホなどブルーライトを発する電子機器を見るのをやめたり、適温の湯船に浸かる習慣をつけたりすることで、睡眠の質を高められます。また、寝室の寝具や室温を眠りやすい状態に整えるのも一つの方法です。

日の光を浴びる

1日15分〜30分程度の日光を浴びると、セロトニンの分泌が促されると言われています。とくに起床直後30分以内に日光を浴びるのが効果的と言われているので、朝起きたらすぐにカーテンを開ける習慣をつけるのがおすすめです。反対に日光を浴びる時間が少ないと、セロトニンの分泌量も低下すると言われています。とくに日照時間が少なくなる冬場は気分が落ち込みやすく、季節的にうつ症状が出ることは「冬季うつ病」とも呼ばれています。冬場の日照時間は地域によって違いますが、冬場以外にもテレワークなどの普及で外出する機会が減っている人は多いため、意識的に外出したり窓辺で日光を浴びたりすることを意識してみてください。

セロトニンを増やす食べ物

毎日忙しかったり、生活リズムが安定しなかったりすると、なかなかセロトニンを増やすことが難しいと感じるかもしれません。しかし、セロトニンは食べ物で増やせます。栄養バランスの取れた食事を心がけながら、セロトニンを増やす食べ物を積極的に取り入れてみてください。

肉や魚などのたんぱく質

アミノ酸はセロトニンの材料になると言われています。肉や魚などに多く含まれるたんぱく質は20種類のアミノ酸から構成されているため、セロトニンの分泌量を増やすために有効な食べ物といえるでしょう。ただし肉は部位によっては脂質が多くなってしまうほか、カロリーが高くなる傾向があるので、食べすぎには注意が必要です。

ブドウ糖

血液中に存在するアミノ酸の一種である「トリプトファン」が脳内に取り込まれることによって、セロトニンが作られます。セロトニンが作られる過程において欠かせないのが、インスリンの存在です。ブドウ糖がインスリンの放出を促すと、トリプトファンが脳内に取り込まれ、セロトニンが作られます。ブドウ糖はご飯やパンなどの穀物や芋類、果物、砂糖などに多く含まれています。「ご飯を食べないと頭が働かない」と言われるのは、ブドウ糖が不足することによってセロトニンが減少し、頭の回転が低下するためです。炭水化物などに含まれる糖質は体を動かすためのエネルギーにもなるため、適度に食事に取り入れるのがおすすめです。

まとめ

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは精神の安定や集中力アップなど、毎日を快適に過ごすために重要な役割を果たします。反対にセロトニンが減るとあらゆる精神症状を引き起こす原因になる可能性があるので、日頃からセロトニンを増やすような生活を心がけるのがおすすめです。セロトニンは生活習慣や食べ物で増やせるので、ぜひ一度日頃の生活を見直してみてはいかがでしょうか。

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