ヨガは古代インド発祥の長い歴史を持つ修行法ですが、現代では心身の健康法として広く普及しています。ヨガに興味はあるけれど、「ポーズが難しそうでハードルが高い」「身体が硬いから無理かも」と感じている方もいるかもしれません。この記事では、初心者向けの簡単なヨガポーズをご紹介します。動画もありますので、ぜひトライしてみてください!
ヨガで心身を整えよう
ヨガの効果は数多くあります。心と身体、それぞれに与える効果について見ていきましょう。
心に与える効果
ストレスを解消できる
ヨガでは呼吸を大切にします。深くゆっくりとした腹式呼吸は緊張を緩和し、自律神経のバランスを整えてくれます。呼吸に集中することでリラックスした状態になり、ストレス解消の効果が期待できます。
集中力が上がる
ヨガでは日頃取らないようなポーズを取ります。初めてのポーズや複雑なポーズにじっくり取り組むことで、集中力が上がります。また、血流がよくなり酸素がしっかりと行き渡ることで、脳が活性化します。
体に与える効果
呼吸が深くなる
ヨガに必須の腹式呼吸が身につくと、肺活量がアップして日頃から深い呼吸ができるようになるでしょう。
基礎代謝が上がる
ヨガのポーズでは全身の筋肉をバランスよく使い、インナーマッスルまでしっかりと鍛えることができます。その結果、筋肉量が増えて基礎代謝が上がります。
冷え性が改善する
血液は筋肉の収縮により体内を巡っています。ヨガで筋肉量が増えることで血の巡りがよくなり、冷え性の改善が期待できます。
柔軟性が高まる
ヨガでは普段あまり使わないような筋肉まで動かして、ポーズを取ります。筋肉を伸ばしたりバランスを取ったりしていくうちに、柔軟性が高まっていきます。
ホルモンバランスが整う
ヨガには、骨盤や股関節周りを動かすポーズが多くあり、ホルモンバランスを整える効果が期待できます。
最初と最後に行う基本の2ポーズ
まずは、ヨガ教室などで最初と最後に行う基本のポーズをご紹介します。
安楽座のポーズ
ヨガの最初に行う安楽座は、ヨガの座位ポーズの基本です。
【やり方】
- 両脚を伸ばし、骨盤を立てて座ります。左右のお尻に均等に体重が乗っているかチェックします。
- 片脚を内側に曲げて、足裏を反対側の脚の内ももにつけます。
- 反対側の脚も曲げて、足裏をもう一方の脚に引き寄せます。
- 頭を引き上げるようなイメージで、腰から頭まで一直線になっていることを意識します。
- 鼻から吸って鼻から吐く深い呼吸を10回繰り返します。
骨盤が立ちにくい場合は、お尻の下に座布団やクッションなどをはさんでみましょう。
屍のポーズ
ヨガの最後に行う屍のポーズは、床にあおむけになって行います。
【やり方】
- あおむけに寝て脱力します。目は閉じます。
- 腕は身体から少し離して、手のひらは上向きに。脚は腰幅に開きます。
- 身体中の力を抜きます。呼吸は自然に続けます。
屍のポーズでは、身体や呼吸のコントロールを手放してひたすら休息します。
初心者向けのヨガポーズ3選【動画付き】
初心者向けのヨガのポーズについて解説。
木のポーズ
シンプルで簡単なポーズですが、内ももや足裏の筋肉をしっかり使うので、体幹の強化や姿勢改善の効果が期待できます。
【やり方】
- 足裏で地面をしっかりつかむ感覚でまっすぐ立ちます。
- 右足を脚に添わせるようにゆっくり持ち上げていき、右の足裏を左の太ももに押し付けます。
- 胸の前で合掌します。
- ポーズが安定したら、手を頭上に伸ばしていきます。
- そのまま3回ほど呼吸します。
- 胸の前で合掌します。
- 右足を元に戻し、腕を下ろします。左右を入れ替えて反対側も同様に行います。
戦士1のポーズ
下半身や骨盤周りの筋肉をしっかり使うポーズです。リンパの流れがよくなり、脚のむくみ解消などの効果も期待できます。動画では、基本のポーズに加えて左右の動きを加えています。
【やり方】
- 骨盤の幅に脚を開き、まっすぐ立ちます。両手は腰に添えます。
- 右脚を大きく後ろに引きます。爪先は外側に30度から60度の角度で、無理のない範囲で開きます。
- 左膝を90度まで曲げて腰を沈めます。きつい場合は、曲げる角度を少し緩めます。
- 左右の足裏に体重が均等にかかっているか、チェックします。
- 息を吸いながら両手を上に伸ばし、そのまま3〜5回呼吸します。左右を入れ替えて反対側も同様に行います。
ウサギのポーズ
血液を頭に集めることで脳を活性化します。頭頂部にある「百会」というツボが刺激され、眼精疲労や自律神経にもアプローチできるポーズです。
【やり方】
- 正座をして上体を前に倒します。
- 額を床につけます。両手は顔の横に置きます。
- お尻を持ち上げ、頭のてっぺんを床につけます。
- 頭のてっぺんを床につけたまま、数回呼吸を繰り返します。
- 両腕を上げ、背中の後ろで手を組みます。ウサギの耳のように腕をピンと伸ばして引き上げます。
- そのまま3〜5回呼吸します。
- ゆっくり腕を下ろし、組んだ手を外して身体の横に置きます。
- ゆっくり呼吸を整えて、上体を起こします。
床に頭部をつける際は、クッションなどを敷いた上で行うとやりやすいでしょう。
首の筋力に自信のない場合や、首や肩周りが凝っている場合は、関節や筋肉を傷める恐れがあるため【やり方】4.までで止めておきましょう。
頭に血液を集めるポーズのため、生理中や貧血気味の時、メニエール病や高血圧の方は控えてください。
まとめ
紹介したポーズは初心者向けのものですが、動画のようにできない場合は決して無理をしないようにしてください。その日の体調に合わせて続けながら、少しずつマスターしていきましょう。まずは基本のポーズから、ぜひチャレンジしてみてください。