第75回 日本栄養・食糧学会大会 ランチタイムセミナーにて共同講演
「植物抽出物の酸化ストレスに対する細胞保護効果」
仲川 清隆 教授（東北大学大学院　農学研究科）
Hong (アムウェイ社 Innovation & Science部 主任研究員)

日本アムウェイ合同会社（本社：東京都渋谷区宇田川町7-1、社長：ピーター・ストライダム）は、2021年7月4日（日）に開催された第75回 日本栄養・食糧学会大会 ランチタイムセミナーにおいて、座長に仲川清隆 教授（東北大学大学院　農学研究科）をお迎えし、米国アムウェイ社 Nutriliteブランド担当の主任研究員であるJina Hong (アムウェイ社　Innovation & Science部 Nutriliteブランド担当 主任研究員)と共に、オンライン・ランチタイムセミナー「植物抽出物の酸化ストレスに対する細胞保護効果」についての共同講演を行いましたことを発表いたします。

【セミナータイトル】植物抽出物の酸化ストレスに対する細胞保護効果

座長：仲川　清隆　教授（東北大学大学院　農学研究科）

演者１：仲川　清隆　教授（東北大学大学院　農学研究科）
「過酸化脂質による細胞毒性に対する植物抽出物の有用性」

サマリー：私たちの身体を構成する脂質が何らかの原因で酸化され、過酸化脂質が生じると、病気の要因になると考えられています。故に、身体の中でどのような酸化反応（ラジカルや炎症など）が進んでいるのかを知ることは重要です。私たちの研究室では、ヒトの血液や動物組織の過酸化脂質の構造を質量分析を用いて詳細に解析することで、酸化反応の種類を見極めようとしています。つまり、酸化反応の種類に応じた適切な抗酸化物質を選択することで、効果的に酸化を抑制できると考え、この証明に向けて試験や実験を進めています。本ランチョンセッションでは、こうした私達の取り組みと、加えて最近、ラジカル反応で生じ得る過酸化脂質がフェロトーシスという新たな細胞死を招くとして注目されていますので、この毒性に対する植物抽出物の有用性をご紹介したいと思います。現在、病気予防を目的に、様々な抗酸化食品が出ていますが、上記のような研究が進むことで、作用メカニズムがより明確な確固たる抗酸化食品の創成に繋がると期待されます。

演者2：Jina Hong (アムウェイ社　Innovation & Science部 Nutriliteブランド担当 主任研究員)
「Targeting Cytoprotective Benefits - Winning combination of Quercetin, Rosemary, and Turmeric」
（細胞保護効果をターゲットとしたケルセチン、ローズマリー、ウコンの最高の組み合わせ）

サマリー：人体は絶えず体内のバランスを維持しようとしています。酸化ストレスは、加齢や加齢性疾患に関係していると考えられており、身体のフリーラジカルの制御のバランスが崩れている場合に発生します。過剰に形成されたフリーラジカルは、酸化反応を誘発することにより、細胞膜、DNA、およびその他の細胞構造に損傷を与えます。ケルセチン、ローズマリー、ターメリックの抽出物の複合体は、in vitroで一緒に検証した場合、別々に検証した場合よりも身体の抗酸化メカニズムに大きな影響を及ぼしました。アムウェイ（Nutrilite）の研究は、植物から抽出されたこの３種の植物由来成分の組み合わせが、DNAと細胞の損傷を防ぐことにより、酸化ストレスからヒト肝細胞を保護することを証明しました。これは、酸化ストレスに対する細胞保護で知られているNrf2経路の活性化に起因している可能性があります。